資源の有効活用

Can to Can

アルミ缶は「繰り返し何度でも生まれ変わることができる」という特長を持っており、2019年度のアルミ缶リサイクル率は97.9%※、Can to Can率は66.9%※となっています。 (※アルミ缶リサイクル協会より)
使用済みアルミ缶を繰り返しアルミ缶としてよみがえらせる「Can to Can」には多くのメリットがあります。

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ゴミの量が減らせる
アルミ缶のようにリサイクルできるものは捨てずにリサイクルすることでゴミを減らすことに繋がります。
エネルギーが節約できる
地金をつくる際、ボーキサイトからつくるエネルギーコストを100%とした場合、アルミ缶(使用済み)からつくるときのエネルギーコストはわずか3%で済み、実に97%のエネルギー使用量の節約になります。
資源を節約する
アルミニウムはボーキサイトという鉱石から作られますが、これは貴重な天然資源で地球上に無尽蔵にあるわけではありません。
限りある資源を大切にするという観点からもリサイクルは大変重要です。

あなたもリサイクルの輪の中に

現在子供会や自治会・学校等で多くの方がリサイクル活動に参加されています。大紀アルミは、これらの活動で集荷されたアルミ缶を「Can to Can」の原料として購入し、リサイクルの輪をさらに大きく広げようと取り組んでいます。

あなたもリサイクルの輪の中に

サッシ to サッシ

近年、アルミ業界では廃サッシからサッシを再生するマテリアルリサイクルの動きが加速しています。
当社でもサッシスクラップの高品位化に向けた取り組みとして2017年にX線選別装置を導入。国内トップクラスのアルミ選別能力を誇る新型機で、異物の除去率は98%とほぼ完全な分別が可能となります。
また、高品位スクラップはそのままサッシメーカーに納入されるため溶解などにかかるCO₂の削減ができ、国の「省CO₂型リサイクル高度化設備導入促進企業」にも認定されました。

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2つのアルミニウムドロスの有効活用

アルミニウム合金の材料を溶解した際、溶湯表面に浮き上がった滓は英語で「ドロス(Dross)」と呼ばれ、このドロスにはアルミが多く含まれています。精製処理をした際にも溶湯表面にドロスが浮き上がりますが、これには塩化マグネシウムが含まれています。性質の異なる2つのドロスは、それぞれ別の処理を行い有価物として利用されます。

1液体塩化マグネシウム

アルミスクラップをリサイクルする過程では、不純物の除去・溶湯中の脱ガス・成分の調整等を目的とした精製処理があります。この工程は製品の品質向上のためには重要な工程で、当社では塩素を使用して行っています。処理工程で発生する「ドロス」に含まれている塩化マグネシウムを有効利用するため、当社は1990年代に研究・調査を開始し、1994年には専用プラントを新城工場に設置。以来、国内各工場で発生したドロスは新城工場に集約してリサイクル事業を継続しています。専用プラントでドロスから塩化マグネシウムを分離した後、不純物をろ過して精製された塩化マグネシウム水溶液は、多様な用途のある商品として販売しております。

用途例
  • 化学工場の水処理設置等のリン除去剤
  • 粉じんが発生する工場での防じん剤
  • 学校の校庭等に散布する凍結防止剤や防じん剤

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2-1アルミニウムドロス

アルミニウムスクラップを溶解した際、溶湯表面にドロスが浮き上がります。地金品質の点から取り除いたドロスにはアルミ分が多く含まれているため、可能な限りアルミを回収します。

また、私たちのユーザーであるダイカストメーカー、鋳物メーカーでもアルミニウムドロスは発生します。当社はこれらのドロスからアルミを回収して、成分調整と精製処理を行ってアルミニウムインゴットに再生しております。

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2-2鉄鋼用アルミ灰(鉄鋼副原料)

当社ではアルミ分を回収できないほど細かなドロスのリサイクルにも力を入れており、有効な資源として活用できる鉄鋼業界へ供給しています。鉄鋼精錬のエネルギー削減のための昇温材や不純物を除去する脱酸剤等の用途に使用されています。当社のアルミ灰はフッ素含有量が低い特徴があり好評を得ています。アルミ灰の有効活用はDIKグループの海外拠点でも取り組んでおり、2013年にはアセアン地域における販売事業がスタートしました。このようにアルミニウム合金を生産する際の副産物として発生するアルミ灰も手を加え品質管理を行うことで価値ある資源へと生まれ変わっています。

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ドロス処理技術供与

鉄鋼副原料